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2005.02.09

エメラルド・カウボーイ

emera
エメラルド・カウボーイ@シネセゾン渋谷(2月6日)
監督&主演:早田英志

まずは公式サイトの紹介文を。

色付き宝石の中で最も価値の高いと言われるエメラルド。それは、男達の血で洗われ磨かれてきた“緑の血”とも言われる。そのエメラルドの世界最大の産地南米コロンビアに“エメラルド王”と呼ばれる一人の日本人がいた! その男の名は早田英志。 70年代に単身コロンビアに渡り、現在では鉱山、輸出会社、警備会社を経営する世界のエメラルド・ビジネス界のナンバー1となった男である。

昨年末、この映画「エメラルド・カウボーイ」のチラシに出会って以来、ずっとずっと楽しみにしていた。で、2月に入ってようやく公開。チケットを買おうとワクワク気分で映画館の窓口に並ぶと、ビッグサプライズ。ぬぬぬぬ、ぬわんと、映画館の入口に本人がいたのだ。監督兼主演の早田英志が! “エメラルド王”っていうくらいだから、そういうオーラみたいなものがあるのかなぁと思ったら、意外と普通の小柄なオッチャン。映画を見終えた観客と握手をしたりしている。でも、エネルギッシュ。パワフル。メチャクチャ元気。

…てなわけで、運良く舞台挨拶まで見ることができたのだけど、何とまぁ魅力的なオッチャンなこと。この映画は早田英志のキャラに尽きると言っても良い。舞台挨拶をするその姿からは、コロンビアにいる時は常に10人以上のガードマンを従えているような人には見えないけれど、映画の中の早田英志の眼は鋭い。そりゃそうだ。いつどこで襲われるか分からない国、コロンビアでのハナシなのだから。

「エメラルド・カウボーイ」は、“エメラルド王”こと早田英志の半生を自らが撮った映画。ドキュメンタリーでもなく、かといって純粋なフィクションでもないところが、不思議な感じ。言ってしまえばシロウト監督&シロウト役者で撮った映画なんだけど、いやはやアツイのだ。情熱に勝るものはなしといった感じ。で、不思議な感じがするのは、きっと映画に対する情熱よりも、早田英志のコロンビアやエメラルドに対する情熱の方が先にあるからだろう。

早田英志はコロンビア・エメラルドセンターの社長。歳を取ってからの本人は自らが演じているのだけど、シーンによっては演技を楽しんでいるかのようにも見えたりするので、思わずニヤけてしまう。中でも、ケンカシーンは最高だ。ちょっと昔の香港映画を見ているかのよう。鉱山でのゲリラとの銃撃戦シーンもそうだったけど、どっちかが降参して終わりではなく、形勢が不利になった方が逃げるという解決の仕方が、何だかものすごく人間っぽく感じられて良かった。これもコロンビアの魅力なんだろうな。

ダマし合いも日常茶飯事だし、いつ襲われるか分からないし、家族が狙われることもある。けど、早田英志は、そんなコロンビアが好きで好きでたまらないわけだ。映画のラスト、「ゲリラとの銃撃戦で、本人は被弾して意識不明の重体」ってニュアンスの字幕が出るんだけど、パンフレットを読むと、これについてのエピソードが載っていて、思わず笑ってしまう。面白いよなぁ、こういうのって。

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先日も一度ご紹介しましたが、昨日、とうとう ぼくが一番好きなコロンビア映画、 「エメラルド・カウボーイ」を観てきました。 ちなみに、その前のおとといの... [続きを読む]

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