ヒッチコック万歳!

つい先日、DVDで元祖「ヒッチコック劇場」を見て以来、ヒッチコックの映画を見たくて見たくてたまらない病にかかってしまった。再発だ。十数年ぶりのヒッチコック熱。四六時中、ヒッチコックのことばかりを考えている。
小学生の頃だったか中学生の頃だったかすっかり忘れてしまったが、テレビ東京で「ヒッチコック劇場(新ヒッチコック劇場)」が放映されていた時期と同じ頃だったと思う。淀川長治の「日曜洋画劇場」でヒッチコックの映画が毎週のようにかかっていた。ヒッチコックが好きになったのはこの時期から。「裏窓」とか「めまい」とか「ハリーの災難」とか。日曜日が楽しみで楽しみでならなかった。何て面白いんだろうと思った。
例えば、今、HMVなどのCDショップに足を運ぶと、ヒッチコック映画のDVDが格安で売られていたりする。おかげで、物欲を刺激されまくり(HMVのサイトにて「Hitchcock」でキーワード検索してみるとたくさん出てきます)。何を隠そう、実は密かにコンプリートをたくらんでいるのだが、同じ作品が異なる値段で売られていたりするから油断は禁物だ。できるだけ安くコンプリートしたい。が、セルDVDというのは、機を逸すると、なかなか手に入らなくなるのを知っている。そうそう迷ってもいられない。「1枚買って1枚もらえる」シリーズで2,999円で売られていたかと思うと、同じ作品が990円で売られていたりするからムズカシイ。いやはや。
それはさておき、晶文社から刊行が始まった「植草甚一スクラップ・ブック」シリーズ。その第2巻のタイトルは「ヒッチコック万歳!」。こんな素敵なタイトルの本は、読まずにはいられない。ヒッチコックがどんなにエライ監督なのかを、植草甚一が愛情たっぷりに紹介したスバラシイ1冊だ。巻末にヒッチコック映画のリストが載っているのだけど、しめしめ、見たことのない作品がたっぷりある。楽しみが急に増えた気分になって、とにかくうれしい。
読むと「映画を見たくなる」という部分は重要だ。映画についての本なら、読んで見たくならないと魅力はないと言っても良い。本についての本なら読書欲を、音楽についての本なら音楽欲(←こんな言葉あるか?)を刺激してほしいのだ。それと同じ。で、「ヒッチコック万歳!」を読むと、無性にヒッチコック映画を見たくなる。スバラシイじゃないか。ついでにトリュフォーを見たくなる。さらにいえば、同時期に撮られた名作をたくさん見たくなる。物欲(DVDを買いたくなる)もかきたてられる。
例えば、警察と警察官が嫌いで、なおかつ卵が嫌いというエピソードが繰り返し紹介されている。ヒッチコックにまつわるただのハナシではない。それを読むと、よりヒッチコック映画が楽しめるように紹介されているのだ。だから、ストーリーを知っている作品でも、瞬きをせずにもう一度見たくなる。
植草甚一自身によるヒッチコックのインタビューも載っている。「人を驚かすご趣味はいつごろから?」と聞くと、ヒッチコックはこんな風に答える。
わしは実を言うと大変臆病なんである。(笑)従って小さいときから他人に驚かされつづけていたから、いまその仕返しをしているといえるかもしれない。
「嗚呼、ヒッチコックだなぁ」と、うれしくなってしまうやりとりじゃないか。
とにもかくもだ。この本を読んだら、何よりもイギリス時代のヒッチコック作品を見たくなってしまった。で、運良くというか、運悪くというか、今、「ヒッチコック英国劇場」と題されたDVD-BOXが売られている。この機会を逃したら絶対に後悔すると自分に言い聞かせ、あまり悩まずに購入してしまったが、散財がしばらく続きそうだ。
![]() | ヒッチコック万歳!(植草甚一スクラップ・ブック 2) 植草甚一著 |
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コメント
はじめまして!
北海道のkahroと申します。
ヒッチコック劇場は、私も大ファンでした。
たしか今から20年以上前に、夜の9時半~10時まで毎晩放映されていたと記憶しています。
鮮やかなオチに、すっかり虜になったものです。
同じ時代に、同じものに共感している方がいらっしゃって嬉しいです。
あまりピックアップされない作品ですが、
私は「フレンジー」という作品が好きです。
ラストの間の悪さは、後にも先にもあれに秀でるものはないと思います。
DVDBOXの感想も、楽しみにしていますね。
投稿: kahro | 2005.02.04 02:01 午前
コメント、ありがとうございます。
ちょっと調べてみたところ、テレビ東京で「ヒッチコック劇場」が放映されていたのは1985年からだそうです。う~ん、十数年ぶりどころか、ホント、20年前のハナシだったんですね。ビックリ。
にしても、20年前に夢中になったものに、再び夢中になれる。そう考えると、やっぱりヒッチコックってスゴイなぁと思います。
これからもよろしくお願いします。
投稿: yo-yo | 2005.02.04 01:55 午後