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2004.12.27

「誰も知らない」ができるまで

daremo
「誰も知らない」ができるまで A Making of Nobody Knows(DVD)
撮影・演出:是枝裕和
出演:柳楽優弥/北浦愛/木村飛影/清水萌々子
@DVD(12月25日)

バンダイビジュアルからリリースされた「誰も知らない」のメインキングDVD『「誰も知らない」ができるまで』を早速拝見。今年、2回、映画館に足を運んだ映画は「誰も知らない」だけ。ゆえに、この映画には思い入れもあって、子役の4人が出てくるだけで、何だかうれしくなってしまった。『「誰も知らない」ができるまで』は、「誰も知らない」のオーディション風景から、カンヌ国際映画祭で上映されるまでを追った作品。例えば、1年間にわたる長期の撮影で、明役の柳楽優弥は声変わりをするのだけど、このメイキングDVDを見ていると、他のみんなも成長しているのがよ~く分かる。とにもかくにも、映像で見る子供の成長過程というのは面白いものだ。

印象的なのは、茂(次男)を演じた木村飛影。普段の様子も映画の中の茂と全く同じで、やんちゃで落ち着きがない。で、こういう姿を見ていると、どうしても「誰も知らない」のラストを思い出してしまい、目頭が熱くなる。

「誰も知らない」のラスト――。交差点で、飛行機の音に気づき、明は空を見上げる。信号は変わっているのに、明はずっと空を見上げたまま。茂は、明のTシャツを引っ張って、信号が変わっていることを教えるのだけど、その時の明を見る茂の眼がドキッとするほど印象的なのだ。普段はやんちゃで落ち着きのない茂が、明の気持ちをすべて見抜いているかのような眼。

『「誰も知らない」ができるまで』には、すべての撮影が終わり、是枝監督が、子役のそれぞれに花束を渡すシーンが収められている。そこで柳楽優弥は号泣する。1年間という長い期間をかけて1つのものを多くの人と共同で作り上げる体験。例えば、「ベルリン・フィルと子どもたち」で子供たちが体験したものと同じようなものが、「誰も知らない」の撮影現場にもあったのだ。…というのを知って、ますますこの映画が好きになってしまった。是枝監督は、ずっと柳楽優弥の肩を抱きかかえていたけれど、これこそが映画全体を包んでいた温かさなのだろう。


★おまけ

tamyレポートによると、是枝監督が制作する「憲法9条」についてのドキュメンタリーが、いよいよ来年の2月、フジテレビで放送されるそうです。

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