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2004.10.28

欲望の翼

yokubou.jpg
欲望の翼@VHS(10月24日)

監督:王家衛(ウォン・カーウァイ)
主演:レスリー・チャン

とにかく湿度が高い映画。亜熱帯特有のジワーっとした気だるい空気がよ~く伝わってくるし、雨がザーザーとにかく降りまくる。「王家衛作品でイチバン好きな映画は?」と問われたら、それは文句なしで「ブエノスアイレス」なんだけど、何度も繰り返し見ているのはこの作品。「2046」を見たら、1つ確認したいところがあったので、久しぶりに見た。やっぱいい映画だぁ。にしても、王家衛はレスリー・チャンを使うのがうまい。レスリー・チャンが演じるヨディは、仕草、セリフがいちいちキザ。「脚のない鳥」のハナシなんかは、映画の中で何度も何度も繰り返されるけど、イヤ~な感じは全くしない。これは、レスリー・チャンだからこそできた役だと思うのだ。

「欲望の翼」は「すれ違い」のハナシ。物語は、ヨディとスー(マギー・チャン)が「1分間の友達」になるところから始まるが、このシーンがいい。スーの気だるい雰囲気とヨディに気持ちをゆさぶられつつも感情を表に出さない感じ。王家衛がよく使う「同じようなシーンの繰り返し」が、ここで有効に機能している。

「欲望の翼」は、スーとカリーナ・ラウが演じるミミ(ルル)とのエピソードを軸にしつつ、ヨディが本当の母親を捜すという物語。で、結局は、みんながみんなすれ違う。典型的なのは、フィリピンにいる本当の母親とあともう少しで会える…というところまで行きながら、ヨディが半ば自ら母親とすれ違うところだろう。アンディ・ラウが演じている警察官とスーとのエピソードも印象的だが、このエピソードもやっぱりすれ違いで終わる。

結局、登場人物は、みんな宙ぶらりんの状態でエンディングを迎える(「欲望の翼」は未完の作品であるといわれている)。私はこういう映画がたまらなく好きなのだが、それに加えて、何の説明もなくトニー・レオンがラストで登場する。この突き放され方も心地良い。

久しぶりに見て「うまいなぁ」と思ったのが、ヨディの親友役を演じたジャッキー・チョン。ミミにヨディがフィリピンにいることを教え、その時に自らもミミに告白をする。この時のジャッキー・チョンの演技がたまらなく良いのだ。これは見るしかない。

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