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2004.10.29

花様年華

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花様年華@DVD(10月26日)

監督:王家衛(ウォン・カーウァイ)
主演:トニー・レオン/マギー・チャン

「2046」「欲望の翼」と見たら、この作品もチェックしておきたい。というわけで、DVDで久しぶりに「花様年華」を。

とにかく抑制の利いたハナシ。チャウ・モウワンを演じるトニー・レオンは、「2046」のチャウとは対照的で感情的な行動には一切出ない(というか、できない)。隣の部屋に同じ日に引っ越してきたスー・リーチェン(マギー・チャン)とは互いに惹かれ合うけれど、例えば、手を握ることすらできなかったりする。スーも同じ。感情を内に秘めるタイプだから、スーが1人で泣くシーンなんかは、痛いほど気持ちが伝わってくるのだ(「ブエノスアイレス」でも同じようなシーンがあるけれど、こういうシーンを描かせたら王家衛監督はピカイチ)。

2人がタクシーに乗るシーンがある。そこで、スーが頭をそっとチャウの肩に寄せる。「2046」でも同じようなシーンが何度かあるのだが、逆だ。チャウが、隣にいる女性に肩を寄せるのだ(最後には、チャウの隣には誰もいなくなる)。チャウは「花様年華」でも「2046」でも新聞記者でありながら小説を書いているし、「2046」の設定を見ていると、「花様年華」のチャウがたどってきたところをちゃんと踏襲しているようにも見える。が、性格や行動は全く逆。「2046」は、「花様年華」の続編であると見ることも十分に可能なのだけど、全く同じでもない。どちらかというと、表と裏のような関係にあるハナシとして捕らえた方が良いかもしれない。ま、いろいろと解釈は可能だが、「2046」は単体で見るよりも、「花様年華」と併せて見た方が、いろいろと面白いのは間違いない。

「花様年華」は、お互いが感情を内に秘めるタイプゆえに、タイミングを逃してすれ違うハナシである。感情のままに行動するがゆえにすれ違う「2046」「欲望の翼」とは、この点が違う。ところが、行き着くところは同じ。時間はひたすら経過していくが、お互いは決定的にすれ違うのだ。そして、チャウは記憶を捨てるために、カンボジアのアンコールワットへ向かう。印象的なラストシーンだが、考えてみると「2046」と同じ終わり方だ。

●捕足
見る順番としては「欲望の翼」→「花様年華」→「2046」がベスト。

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